社長、「何が問題かわからない」が実は一番ヤバい問題です──現場に溶け込んだ贅肉、あぶり出します

「何が問題かわからない」という社長の悩みこそ、実は最大の課題。
現場に溶け込んだ無駄は内部からは見えません。
探し物だけで年間80時間、従業員20人なら数百万円のコストが消える計算です。
外部の目で「探し物時間」や「面倒くさい」を数値化し、改善策をセットで提案する「伴走支援」が、製造業の利益を底上げする鍵です。

「何が問題かわからない」──これ、めちゃくちゃ分かります。

課題に気づかない社長

先日、社員15人ほどの金属加工メーカーの社長さんとお話しした際、こんな「ド直球」な本音をいただきました。

komatta
komatta

石井さんは困っていることを教えてくれって言うけどさ。
そもそも、何が問題なのかがわかってないんだよ。
日々の仕事は当たり前にこなせているし、どこが無駄なのかなんて、
ずっとこの現場にいたら見えてこないんだよなぁ。

これ、めちゃくちゃ分かります。

毎日、朝から晩まで現場を回し、納期を守り、「これがうちのやり方だ」と磨き上げてきた社長ほど、今の景色が「正解」に見えるのは当然のこと

魚が水の存在に気づかないのと同じで、「無駄」は現場の風景に完全に溶け込んでしまっているんです。

問題の正体:「業務課題」とは何か?

業務課題とは、日常業務の中で非効率・ムダ・ボトルネックとなっている要素のことです。

中小企業庁が推進する「経営力再構築伴走支援」でも、業務課題の可視化と改善が重視されており、製造業においては以下のような問題が典型例として挙げられます。

  • 探し物時間:工具・書類・図面を探す時間
  • 進捗確認:各工程の状況を把握するための確認作業
  • 情報共有:最新情報が現場に届かず、古い方法で作業してしまう
  • 手戻り:確認不足によるやり直し作業

(出典:中小企業庁「経営力再構築伴走支援ガイドライン」、https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/keiei_bansou/guideline.pdf、アクセス日:2026年1月27日)

探し物だけで、年間80時間が消える

探し物時間の可視化

文具メーカー・コクヨの調査によると、仕事中に書類を探す時間は1日約20分
これを1年(240日出勤)に換算すると約80時間ものムダな時間が発生しています。

(出典:日刊工業新聞「工具などを探す時間のムダ」、http://pubdata.nikkan.co.jp/uploads/magazine_serial/202304/zkokz/3.pdf、アクセス日:2026年1月27日)

従業員20人の会社なら、年間1600時間。時給2000円で計算すると、年間320万円が「探すだけ」で消えている計算です。

なぜ、外の目が必要なのか?

多くの製造現場では、気づかないうちに無駄な工程や過剰な在庫、非効率な時間の使い方が発生しています

コンサルタントは第三者の客観的な目で現場を観察し、データを分析することで、そうした業務の「無駄」を特定します。

(出典:りょうぽん「本物の製造業コンサルタントの見つけ方・活かし方」、https://ryopon.co.jp/column/consultant/、アクセス日:2026年1月27日)

「あれ、これ何でこうしてるんですか?」という外部の人間の「違和感」の中にこそ、利益を底上げするお宝が眠っているんです。

伴走支援とは何か?(翻訳)

伴走支援とは、経済産業省・中小企業庁が推進する支援モデルで、提案して終わりではなく、定着まで一緒に汗をかくスタイルのことです。

(出典:中小企業庁「4. 伴走支援・経営支援の推進」、https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/chusho/b4_5.html、アクセス日:2026年1月27日)

私がご提案する「伴走支援」は、こんなカタチです:

  1. 課題発見:毎週1回、現場を見て、社員さんと話し、何に困っているのかを洗い出します
  2. 解決策提案:解決策をセットにして社長に持っていきます
  3. 実行支援:社長が「よし、これでいこう」と決めたことは、私が現場に入って、定着するまで一緒に汗をかきます
  4. システム構築:場合によっては、お邪魔している時間の中で簡単なシステムを構築します

丸投げで構いません。二人三脚で、現場を楽にしていきませんか?

「何が問題か」を特定するのは、私の仕事。
社長は、私が見つけてきた解決案を「やるか、やらんか」決めるだけ

それなら、少し気が楽になりませんか?

✅ 今日からできる3つの「次の一手」(チェックリスト)

まずは、こんな簡単なことから始めてみてください。

1. 「あー、めんどくせ」を数える

現場を歩き、自分や社員が「面倒だな」と口にしたり、顔をしかめたりした回数を数えてみてください。それが改善の種です。

2. 「探し物」の時間だけ測る

工具や書類を「探している時間」を正の字で書き出しましょう。合計すると、驚くほど給料を「探し物」に払っていることがわかります。

3. 「やめても誰も困らないこと」を探す

昔からの慣習で続けている帳票やルールを1つだけ、思い切って捨ててみてください。意外と誰も困りません

❓ よくある質問(FAQ)

Q1:外部の人に現場を見られるのは抵抗があるのですが…

A:その気持ち、よく分かります。でも、外部の目だからこそ見える「無駄」があります。守秘義務は徹底しますし、現場の皆さんの協力を大切にしながら進めます。

Q2:課題がわからないのに、何から始めればいいですか?

A:まずは「探し物時間」を測ることから始めましょう。1日でいいので、正の字でカウントしてみてください。それだけで、見えないコストが可視化されます。

Q3:伴走支援にはどれくらいコストがかかりますか?

A:規模や内容によりますが、まずは、一度ご相談ください。貴社の状況を伺って柔軟に対応します。

Q4:小さな会社でも効果はありますか?

A:むしろ小さな会社ほど効果が出やすいです。従業員15人の会社で「探し物20分/日」を削減できれば、年間240万円のコスト削減になります。

Q5:「うちは普通だよ」と思っているのですが…

A:その「普通」の基準を少し変えるだけで、現場はもっと笑えるようになります(笑)。一緒に歩くと「これ、自動化できますね」というネタがボロボロ出てきますよ。

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📚 参考文献・引用元

  1. 中小企業庁「経営力再構築伴走支援ガイドライン」、https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/keiei_bansou/guideline.pdf、アクセス日:2026年1月27日
  2. 日刊工業新聞「工具などを探す時間のムダ」、http://pubdata.nikkan.co.jp/uploads/magazine_serial/202304/zkokz/3.pdf、アクセス日:2026年1月27日
  3. PROFECT「【2025年最新版】『探し物』に費やす時間、コストに換算すると…」、https://www.profect.jp/article-all-category/productionmanagement/2025/08/11/、アクセス日:2026年1月27日
  4. りょうぽん「本物の製造業コンサルタントの見つけ方・活かし方」、https://ryopon.co.jp/column/consultant/、アクセス日:2026年1月27日
  5. 中小企業庁「4. 伴走支援・経営支援の推進」、https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/chusho/b4_5.html、アクセス日:2026年1月27日

著者:石井かつなり(Office DROPS)|

製造業向けDXの翻訳者。現場経験40年の“生の目線”で、経営者と現場の「それ、毎日起きてる…」を言語化し、問題の正体を整理してから最小の一手に落とします。中小企業支援15年・300社以上。現場のリアル→意思決定ポイント→2週間チェックリスト、の順で、専門用語を使わずに解説します。

公開日:2026年1月27日
更新日:2026年1月27日